だんだんと夏が近づき、光が苦手な私は夏が嫌いかと思われがちですが、夏の太陽は気持ちの良いくらい眩しいのでそこまでいくと嫌では無いという矛盾だらけの小山です。

 

どこにも出かけていない分ネタも少ないので、私の「すきなもの」を勝手にご紹介いたします。

 

わたしは先ず、日本が好きです。日本の魅力は四季があること。

四季があることで1年を通して見慣れた景色も季節によって様々な風景を楽しむことが可能です。

また、季節が巡ることで時の流れの速さに気付かされ、このままではダメだと自分を奮起するきっかけともなっているありがたい存在です。

 

そんな日本を好きな理由がまだ他にも。

それは「浮世絵」です。

代表的な作品でいうと葛飾北斎の「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」

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数ある風景画の中ではかなりの迫力でこの作品は一度見れば誰もが忘れないほど印象的な作品です。

葛飾北斎は90歳と当時まれにみる長寿であり、90年の生涯で93回も引越しをしたと言われています。

なぜそんなに引越しをしたかというと、絵を描くことに没頭して掃除をする暇がなかったとか。ゴミ屋敷になったら引っ越すという生活を繰り返していたとのこと。

北斎の作品は3万点を超え、一日に1〜2作を仕上げてたというのでこの生活ぶりには納得です。

そんな数ある作品の中に、富士山を主題にした作品を多く残しており、代表作が「富獄三十六景 凱風快晴」

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シリーズ屈指の傑作として名高い通称「赤富士」

わずか3色で構成されたシンプルな絵ですが、その彩色の美しさには強烈なインパクトがあります。

また奇抜な表現が魅力の北斎、遠近法を用いた絵でも奇抜さが目立ちます。

例えば「富嶽三十六景 尾州不二見原」

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遠くに小さく描かれた富士山ですが、圧倒的な存在感。

これは目立たせたい部分に白を効果的に用いていた北斎ならではのアイデアのひとつ。

魅力の極め付けは、美しさのなにものでも無い「北斎ブルー」

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葛飾北斎が描いた風景画には、透明感のある青の色彩が多く使われています。

その正体は「ベロ藍」と呼ばれる人工顔料。

人工顔料プルシャン・ブルーはベルリンで発見されたことから「ベロ藍」と呼ばれるようになった様です。

とにかく美しい…!現代にも通用する色合い、圧巻です!!現実でもこんな空であれば毎日がそれだけで満ち足ります。

 

90年の生涯を絵と共に過ごし、度重なる引越し、改名を繰り替えすそんな葛飾北斎の生き様こそが、世に受け継がれる作品を生み出したのだと感じました。

私も現状に満足せず、新しい環境に身を投じ、体験することで感性を磨き続け、自分なりの表現を作品を通して、していきたいと思います。

 

小山でした。